いまはもう秋。

秋ですね。
世間はパンプキンイエローに染まり、いかにも楽しげ。
百貨店のある町に住むようになって、ハロウィンの盛り上がりっぷりに動揺しています。
こんなに楽しげに待つものだったんですね。
いいなあ、イベントを体感できる環境って。
ハロウィンといえば、「Trick or Trite!」が合い言葉ですが、
日本語訳は、
「お菓子をくれなきゃイタズラするけどいいかしら?(セクシー系)」というのがやはり最強かと。
生贄はあえてお菓子を用意しないのがお約束ですね。

しかし、そんな盛り上がりのさなか、わたしはあえてハロウィンに背を向け、
「亥の子節句」をする所存!!!

旧の十月、上の亥の日の夜に「亥の子餅」を喰う。
(今年は十一月四日が「亥の子」です。)
豊穣を祈念して菓子を食うあたり、時期的にも、ジャパネスクなハロウィンです。
亥の刻は夜九時から十一時までなので、その時刻にもふもふと喰うそうな。
と、いうのは、随筆家の大村しげさんの本で知りました。

京暮し (暮しの手帖エッセイライブラリー)

京暮し (暮しの手帖エッセイライブラリー)

しげさんは、京女で、この本も京言葉で書かれているのですが。
読んでると癒されます。なじむ…。
わたしの実家は京都府内ですが、わたし自身は讃州おのこと三州おなごのハーフなので、断じて京女ではありません。
けれど、転居してみると、なじんだ言葉がほんとうに聞こえなくなって。
違う土地に来たのだな、と思うようになりました。
反動で、逆に、実家付近の話し言葉を使ってしまう。不思議なものです。
「停車場の人混みのなか」に聴きに行くほど強い衝動ではないのですが…。
話し言葉って、魂についたへその緒ってイメージかも。
しげさんの随筆を読んでいると、祖母を思いだします。

でも、しげさんは、強烈な出不精だったのに、晩年にふらっと訪れたバリ島が気に入ってあっさり転居、バリで生涯を終えた方だとか。
よりにもよってこの人が、和服もショウユもない土地で暮らせるのだろうか。と真剣に心配したくなるような方だったのですが。
かっこいいです。
とりあえず、しげさんを見習って「ささら」を買いました。
シンク用と、いかき(ザル)用。べんりです!!!